固定資産税を安くする3つの方法と賢い選択/増税・節税対策シリーズ①

内装



毎年、住宅ローンに保険料に出費が多いのに固定資産税の支払いってストレスですよね。私も自宅と投資用物件を持っている関係で毎年20万〜30万がすっ飛んでいきます。

加えて2019年10月から消費税10%へ増税と家庭の支出は増えるばかり。その対策として収入が増えれば問題ありませんが、なかなか毎月のお給料を増やすのは容易いことではありません。

今回から「来たる、消費税10%!節税して負担を軽くしよう!」をテーマに税金を安くする方法と賢い選択をシリーズで紹介してみたいと思います。


固定資産税とは

建築中家や土地など不動産の所有者に対して課税される税金のこと。

不動産の立地や広さ構造によって課税される額は異なり、3年に1回(1月1日)行われる再評価によって納税額の見直しが行われます。

税率計算

この固定資産税は国税ではなく市区町村によって税率計算が行われる「地方税」の一種。

そのため、固定資産評価額は地方公務員によって税率計算され、自治体が管理する台帳に記載・登録されています。

一般的な税率計算は、

固定資産評価額×標準税率1.4%=課税額

このような方法で行われます。自治体によって1.4%より多い地区もあるかもしれませんが、ほとんどの地区ではこの標準税率1.4%が採用されています。

そして、気になるのが「固定資産評価額」の方ではないでしょうか。この評価額は各市区町村の地方公務員が計算していると述べましたが、一体なにを根拠に決められているのでしょうか?

その判断基準となるものが以下。

公示価格…毎年1月1日時点で公示される価格基準で、国土交通省の土地鑑定委員会が評定している

一般的に建物は経理上、構造によって耐用年数が20年〜30年と定められており、その間に建物は老朽化していくため評価額は下がる傾向にあります。

しかし、地区によっては再開発などで土地の価格が上昇する可能性があり、先ほど紹介した公示価格や、都道府県が行う基準値標準価格を元に、固定資産評価額が決定されています。

支払い方法

まず、既に不動産を所有している方は毎年6月前後に通知書が届くので課された金額を、

一括払い

年4回の分割払い

いずれかの方法で納付されていると思います。

一方、これから不動産を取得する予定の方は手続きをしなくても登記申請された情報を元に通知書が送られてきます。

支払い方法としては、

1.窓口で支払い(市区町村の窓口、郵便局・金融機関、コンビニ)

2.銀行口座での自動振替支払い

3.インターネットバンク、モバイルバンキング「Pay-easy」電子マネーによる支払い

4.クレジットカード支払い

の4つが挙げられますが、市区町村によっていずれも対応している地域やそうでない地域と個体差があるでしょう。

💡ポイント還元を利用する
無難に窓口支払いや自動振替を利用している方が多いと思いますが、節税の観点から少しでもお得に支払う方法は電子マネー。クレジットカードから電子マネーにチャージすればポイント付与を受けることができます。利用している電子マネーの種類にもよりますが、支払いによってポイント還元されれば同じ支払いでもお得さに差が出ます。

固定資産税を安くする3つの方法

コイン

住宅用地の軽減特例に該当していないか確認する



まず1つ目の固定資産税を安くする方法としてチェックすべきは、お持ちの不動産が「住宅用地特例の軽減措置」に該当しているかどうか。

小難しい話しですが要するに、一定の要件を満たせば減税されますよ!という話し。

条件は平成30年3月31日以前に新築された住宅用地で、

①床面積1/2以上が居住用

②一定数値内の床面積(自己用居住50㎡以上280㎡以下)

③一定数値内の床面積(賃貸用40㎡以上280㎡以下)

この条件に当てはまっている場合、3年〜5年度分の課税が免除。多くの場合、すでに①が該当しているケースが多いと思います。

また、新築じゃない居住用地でも面積によっては軽減特例を受けることができます、以下が条件。

①小規模住宅用地(200㎡以下の部分)=課税標準×1/6の減税

②一般住宅用地(200㎡超の部分)=課税標準×1/3の減税

以上を整理してみると、

税表

これらは建築する前段階から分かっていることなので、お持ちの不動産がどこに該当するか不動産会社や設計事務所に問い合わせてみましょう。

土地を分けて登記する



2つ目ですが、これは専門家じゃないと分かりづらい部分でもありますが、一般的に住宅用地は一つの土地として登記されている場合がほとんど。

しかし、大きな道路に面している部分や角地などは評価額が上がりやすい傾向にあり、評価額の高い土地と一体になった用地は全体的な評価額が底上げされてしまっている可能性があります。

これを切り離すことで全体の評価額を下げることができれば、おのずと課税額も下がり節税効果が生まれます。

下図は「土地家屋調査士 結城輝夫事務所」の記事で紹介されていた事例ですが、

家屋図「1筆の土地に宅地と畑がある場合」より引用

再登記や測量作業には専門家が必要になるため個別料金がかかりますが、何十年と所有する不動産であれば支払う金額に大きな違いが出てくるので検討する余地アリですね。

また、少し余談ですが土地によって評価額が違うように、建物に使われている材料・設備によっても評価額が異なる「再建築費」という仕組みがあります。この仕組みでは建物を再度建てるためにどのくらいの費用がかかるだろう、と建材や設備を一つ一つ査定していきます。

この査定のもとになるのは総務省が決めている官報や書籍から一般の方でも知り得ることができるため極論を言えば、

査定額の低い(もしくは非課税)建材や設備を積極的に導入すれば、大幅な節税効果が期待できます。

しかし、あくまでも課税額上の基準なのでその設備が建物に相応しいのか、使い勝手が良いのかはまた別問題。設備の老朽化で買い替えを考える時期に選択肢の一つとして採用してみるのもアリかも。

税率を正しく評価できる知識を身につける



ここまで2つの減税対策をご紹介してきましたが、最後に紹介するのは技術的なものではなく理論的なお話です。

数年前に「年金」の支払いで過大な計算ミスがあり約598億円もの支給漏れがあり連日ニュースでも取り上げられた年金事務所。しかし、年金機構だけでなく固定資産税の計算ミスで過徴収してしまった事例もたくさん存在しているって知ってましたか?

福井県鯖江市=約785万円を過徴収

佐賀県みやき町=過徴収190件。約1,030万円を返還

鹿児島県南さつま市=過徴収3,700件。約1億円を返還

神奈川県横浜市=複数のビルから過徴収。約8億8千万円を返還

これらは全て2018年以降に発覚したものでいずれも過大に徴収してしまった事例です。原因としては、①軽減措置が適用されていなかった、②職員の入力ミス、③理由が分からないなど社会では通用しないとてもいい加減な理由ばかり。

これによって全額返還が実現すれば良いのですが「地方税法18条の3」によれば過大に納めた税金の還付に関する時効規定は原則「5年」です。

自治体によっては全期間遡って返還する地域もあると思いますが、全面的に自治体が過ちを認めた場合に限られます。泣き寝入りしなくても良いように、これまで説明してきた「軽減特例」や「土地の登記」に関する正しい知識を身に着けて自分の身は自分で守れるよう心がけておく必要があると言えそうです。

固定資産税の節税対策―土地・建物・マイホーム 事例満載・固定資産税は、こうすれば安くなる!!

知らなきゃ損する固定資産税の豆知識

工具

都市計画税とは

固定資産税と一緒に徴収されることがある税金に「都市計画税」というものがあります。

これは都市計画区域内の土地・家屋に対して課税されるもので、これに該当しない土地・家屋では徴収されることはありません。

徴収された都市計画税はおもに道路・公園・下水道整備などの都市計画事業、土地区画整理事業に要する費用に充てられることになっており、

固定資産評価額 × 0.3%以下=都市計画税

このような税率で徴収されることが多く、税率は0.3%が上限とされています。

ちなみに「都市計画区域」とは、

都市計画区域

都市計画区域とは、自然的・社会的条件、人口、産業、交通量、土地利用などの現況やその推移を考慮し、一体都市として総合的に整備され、開発および保全する必要のある区域として指定された区域のことを指しています。そして、

・市街化区域

・市街化調整区域

この2つにさらに細分化されています。このあたりは節税とはあまり関連が少ないので簡単に説明しましたが、興味がある方はこちら「宅建試験対策サイト」が分かりやすい内容になっていますよ。

固定資産税を滞納するとどうなる?

納税方法で口座自動振替などにしておけば「うっかり払い忘れた!」なんてことはないかもしれませんが、実際に払うことを忘れてそのまま放置していたらどうなるのでしょう?

通常のケースでは以下の①~④ようなことが起こります。

①納期限を過ぎても支払われない場合→督促状が届く

②督促状が発送された日から10日以内に滞納が解消しない→財産・身辺調査

③督促状を無視→預金口座や給与など財産差押え

④差押え財産を競売にかける→差押え財産がない場合は住居や住居にある資産を売却

言わずもがなこれらの方法は悪質な滞納者に対するケースなので、口座自動振替を設定していない方は払い忘れにはくれぐれも注意しましょう。

また、事故や盗難によって支払いが難しい場合には、相談すれば徴収猶予を設けてくれたり滞納金の免除を受けることもできるので誠実な対応が求められます。

固定資産税の38のキホンと88の重要裁判例 多発する固定資産税の課税ミスにいかに対処するか!

まとめ

キッズ消費税10%増税に向けて節税・減税を行うシリーズ企画として、初めは「固定資産税」をピックアップしてみました。

なぜこれを初めに選んだかと言うと2018年以降に自治体側の計算ミスによる過徴収が続いていたり、単純に支払う税額が高額なことからもっとも効果的な節税対策になるのでは?という考えに基づいています。

税率計算の間違いや減税できるかどうかは向こう側からは教えてくれません。自分で正しい知識を身に着けてこれに対処できるようしぶとく生きていくことがこれからの時代必要になるかもしれませんね。


ABOUTこの記事をかいた人

ブログ・投資・ビジネスをメインテーマにした俳句ブログ『Office Exitの俳句』編集者。ブログ運営→投資→ブラック企業から独立。ブログ収益360万、投資収益450万。趣味は俳句。特技は俳句。仕事も俳句。NHK全国俳句大会『入賞』、枕草国際俳句大会『入賞』、子規顕彰全国俳句大会『入賞』、福岡総合俳句大会『優秀賞』。